銀行の貸出姿勢がネガティブ(消極的)になっています。~前編~

2023.07.19

こんにちは。

中小企業診断士で、中小企業の経営・財務コンサルタントの松田です。

 

今回は長くなってしまったため、前編、後編の2回に分けて書きました。

 

最近、金融機関の貸出姿勢が消極的になっています。

 

帝国データバンクによると、2023年7月の倒産件数は、701件(前年同月499件、40.5%増)と、15カ月連続で前年同月を上回り、連続した増加期間はリーマン・ショック前後の2008年6月-09年8月に並んだそうです。

負債総額は、1804億7000万円(前年同月903億9300万円、99.7%増)と、前年同月を大幅に上回った。6カ月連続で1000億円を超えたのは2018年11月以来、4年8カ月ぶりのようです。

 

倒産件数、負債も増加傾向であり、落ち着くどころか、どんどん増える見込みのため、銀行も貸出姿勢を消極的にせざる追えなくなります。

 

コロナ禍のゼロゼロ(無利子、無担保)融資で、必要以上の資金が企業に流れました。当時は、何が起きるか分からなかったので、この制度融資は間違っていなかったと思います。

だたし、ゼロゼロ融資は、資金使途を問わない融資であり、ほとんど審査もせず、本来貸せない企業にもどんどん貸してしまいました。

ゼロゼロ融資終了後の元本据え置きが終わり始めたところで、返せない企業が増えてしまったのが、今回の倒産増加の原因だと思います。

 

聞いた話ですが、年商1億ちょっとの建設業の社長が、自社ビル建てたいので、コロナ融資で6千万円借りたいと言ってきたそうです。

もし、借りていたら、多分、潰れているでしょうね。

 

ちなみに自己資本がほとんどない会社が自社ビルを作るために、全額借金すると、潰れる確率が格段に上がります。

 

銀行は、よく自社ビルを建てましょう!と言ってきますが、自社ビルってほとんどの業種でお金を生まないので、相談されたら私はほぼ反対しています。笑

 

後編につづく。

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