こんにちわ。中小企業診断士で、中小企業の経営・財務コンサルタントの松田です。
前回、企業の倒産が増加しているブログを書きましたが、倒産のほとんどが、中小企業です。
ニュースでは、大企業の業績が好調で、株価も上がり、経済が好調であると伝えています。
なぜ、大企業が好調で、中小企業は倒産が増えているのでしょうか。
理由は様々ですが、根底にあるのは、会社の体力があるか、ないかだと思います。
会社の体力とは、会計では、自己資本です。
大企業は、毎年利益を出し、税金を払い、自己資本を高めています。そうすると、株が買われるので、お金が集まり、更に体力がついてきます。
大企業は、株主に毎年増収増益を求められているため、必死に利益を出そうとしています。
それに対して、中小企業は、利益はほとんど出ず、もしくは赤字で、税金を払わず、自己資本が薄い会社が多いです。
ちなみに、中小企業の黒字割合は、35%前後だと言われています。
自己資本が厚い大企業と、薄い中小企業の差が、コロナ後の倒産件数の差になっている原因の1つです。
この差は、中小企業は大企業に利益を搾取されているからだと言う方もいますが、決してそれだけではなく、利益を出すことに必死になっていないのも原因だと思います。
利益が出ると、税金を払わなければならないため、利益は少しで良いですよね。利益が出るなら、交際費を増やそう、節税のための商品を買おう、車も良いものを買おう。と考える経営者も多いのではないでしょうか。
税金を払いたくないから、利益を出さないようにする。
この行動が、自己資本を低くさせています。
コロナ禍のとき、大企業も業績悪化で、赤字になった企業も沢山ありましたが、コロナ後には業績が回復しています。
大企業は自己資本が厚いので、復活も早いし、復活に必要な資金も集まるのです。
ですが、コロナ前には戻っていない企業も沢山あります。
中小企業は自己資本が薄いため、コロナ明けの復活資金がなく、しかもコロナで借りた過剰な債務の返済に追われ、倒産が増えています。
私のクライアントでは、最低でも自己資本比率20%以上、30%は絶対条件にしています。
そのために、今まで払ったことがないくらいの税金を払ってもらっています。
社長に文句を言われながら、払ってもらっています。笑
自己資本が厚くなると、今までの景色が一変するくらい、好循環が生まれてきます。
自己資本を厚くするためにはどうすればよいか、なぜ、税金を払うと自己資本が厚くなるのか、これについては、次回にお話します。